$f^{-1}(f(A)) \supset A$

$ \newcommand{\SETL}{\bigl\{} \newcommand{\SETM}{\bigm|} \newcommand{\SETR}{\bigr\}} \newcommand{\NATURAL}{{\mathbb N}} \newcommand{\REAL}{{\mathbb R}} \newcommand{\PRIME}{{\mathbb P}} \newcommand{\COMPLEX}{{\mathbb C}} \newcommand{\ZEE}{{\mathbb Z}} \newcommand{\QUE}{{\mathbb Q}} \newcommand{\LAND}{\,\land\,} \newcommand{\LOR}{\,\lor\,} \newcommand{\LNOT}{\lnot} $


命題
$f$を集合$X$から集合$Y$への写像とする。
$A$を集合$X$の部分集合とする。
このとき、
$$f^{-1}(f(A)) \supset A$$が成り立つ。

証明
定義から、$$f^{-1}(f(A)) = \SETL x \in X \SETM \exists b \in f(A), b = f(x) \SETR$$である。
$A$の任意の元$a$に対して、$f(a) \in f(A)$であるから、$$a \in f^{-1}(f(A))$$である。
したがって、$$f^{-1}(f(A)) \supset A$$がいえる。(証明終わり)

注意
$f^{-1}(f(A)) = A$が成り立つとは限らない。たとえば、$a' \in X - A$となる元$a'$が$a' \in f(A)$を満たすとき、$a' \not\in A$だが、$a' \in f^{-1}(f(A))$となるからである。


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『数学ガール』作者。毎週火曜日は結城メルマガ。毎週金曜日はWeb連載「数学ガールの秘密ノート」。文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。

— 結城浩 (@hyuki) 2015年5月17日