$f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)$

$ \newcommand{\SETL}{\bigl\{} \newcommand{\SETM}{\bigm|} \newcommand{\SETR}{\bigr\}} \newcommand{\NATURAL}{{\mathbb N}} \newcommand{\REAL}{{\mathbb R}} \newcommand{\PRIME}{{\mathbb P}} \newcommand{\COMPLEX}{{\mathbb C}} \newcommand{\ZEE}{{\mathbb Z}} \newcommand{\QUE}{{\mathbb Q}} \newcommand{\LAND}{\,\land\,} \newcommand{\LOR}{\,\lor\,} \newcommand{\LNOT}{\lnot} $


命題
$f$を集合$X$から集合$Y$への写像とする。
$A,B$を集合$X$の部分集合とする。
このとき、
$$f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)$$が成り立つ。

証明
$f(A \cap B)$に属する任意の元を$y$とすると、集合$A \cap B$に属する元$x$として$f(x) = y$を満たすものが存在する。

$x$は$A$と$B$の両方に属するので、$f(x)$すなわち$y$は$f(A)$と$f(B)$の両方に属する。よって$y$は$f(A) \cap f(B)$に属する。

したがって、
$$f(A) \cap f(B) \supset f(A \cap B)$$が成り立つ。

(証明終わり)

注意
$f(A) \cap f(B) = f(A \cap B)$とは限らない。
たとえば、$X=\{ 1, 2 \}, A=\{ 1 \}, B=\{ 2 \}, Y = \{ 3 \}$とする。また$f(1)=f(2)=3$とする。このとき、
$$
\begin{align*}
f(A) \cap f(B) &= \{ 3 \} \\
f(A \cap B) &= \phi \\
\end{align*}
$$なので、
$$
f(A) \cap f(B) \neq f(A \cap B)
$$である。


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『数学ガール』作者。毎週火曜日は結城メルマガ。毎週金曜日はWeb連載「数学ガールの秘密ノート」。文章書きとプログラミングが好きなクリスチャン。

— 結城浩 (@hyuki) 2015年5月17日